みなさん、こんにちは。
お元気ですか?
お盆も終わり、もとの生活に戻ってこられている
ころでしょうか。
私も先日から、地震や台風などの備えを再度見直し
怖いながらも準備だけはしておこうかと…
ところで最近、インバウンドの影響もあるのか、
交通機関の英語のアナウンスは、地方でも増えて
来ていますね。
そこで活躍しているのが、いわゆるAIによる
放送っていう「やつ」です。
飛行機の中でも、航空会社によっては、最初から
英語のアナウンスは録音や音声合成(一般では
AIと言われているようです)も増えているようです。
定型の文章だとそれでもいいでしょうが、
じゃあ、緊急時にはどうするのかしら、
というのが素直な疑問です。
なぜなら、以前、こんなことが。
数年前の那覇空港上空でのこと。
軍事演習にでかける自衛隊の飛行機との関連で、
状況を説明しようとした機長さんが、
日本語のアナウンスのあとで英語での説明のとき、
言葉につまってしまって、途中で、そそくさと
アナウンスをやめてしまったことがあります。
「え〜 大丈夫なんかい?」
と思った次第。
生音声で頑張っているのはJRさん。
特に、新幹線の中のアナウンスです。
しかし、とてもお上手な方がいらっしゃる反面、
完璧なカタカナ英語で早口でアナウンスしたり、
どこまで外国の方には通じているのだろう。
でも、電車だと状況自体にバリエーションがなく、
存外、大丈夫なのかもしれません。
私達の日本語に置き換えて考えてみましょう。
私達は外国の方が日本語で仕事をしているとき、
意味がわからないこともありますが、たいていは
多少、言葉を間違えていても理解できますよね。
それは、我々が日本語のネイティヴだからです。
セミナーでもいつもお話するのですが、
本当の英語ネイティヴの話者は、世界中で4億人
いないのです。
もちろん、その中には数限りない「方言」があり、
例えば同じイギリスに行っても、わかりやすい
地域と、わかりにくい地域があります。
1番目のグループである英語が母国語の国以外では、
2番目のグループとして、英語を第二言語として
使用している国と公用語として使用している国、
そして、3番目のグループとして、外国語として
英語を話すという3つのグループに分けると、
日本は3番目のグループにいます。
公用語として話しているのが
インドやフィリピンなどの国々。
オンライン英会話ではフィリピンの先生が増えて
いるようですが、先生をしていない人たちが、
どういう英語の発音をされているのか、
想像に難くありません。
何をお伝えしたいかというと、
ネイティヴの方と話すときには、相手が音声も
察してくれる場合はいいのですが、日本国内でも
「本物の方言」同士だと、明治維新以降、標準語が
制定されるまではお互いに通じなかったという
時代もあったのです。
だから、外国人同士による英語同士だと、
まったく通じない可能性が高くなる、
ということです。
そして、日本人は「カタカナ英語」を背負ったまま、
「発音なんてあとでいいから、話せるように」と、
公的な教育現場でさえ、いまだにそのように
「発音練習」を毛嫌いしてきている昨今です。
ほんとは、最初に、単語の一つでもいいから、
絶対に聞き返されないような発音を教えれば、
成功体験を積み重ねることができるものを。。。
教えるメソッドと教える人の不足が招いた
結果でもあり、それについては広報の力不足の
私どもも責任を感じているところです。
そこに台頭してきたのが「AI」による会話。
それで十分なような場面であれば、それは
それで良いのだと思います。
自動翻訳機は、一般の人たちには
とても便利だと思います。
NHKのニュースなどでも採用している
「AI」による自動音声などを聞き慣れていると、
極めてネイティヴに近い発音にしています。
その技術はほんとうに進んで来ていると思います。
自動翻訳機を使える間は、それに頼ることができます。
しかし、
どうしても自分の口で、自力で伝えなければ
ならないとき、仕事でもプライベートでも、
どうしますか?
日本人は、とにかく、英語の訓練を
特に発音の訓練をするのが大の苦手。
だから、
なにかしら「発音を練習しなくてもよい」方に
流れてしまいます。
普段から自分の口で英語の正しい発音をする
練習を怠っていたとすると、「発音」どころか
「英語」そのものも出てきやしません。
出てきても、カタカナになってしまいがち。
または、
英語を流れるようにしゃべっていても、
音そのものが間違っていて、かつとても早口で
わかりにくい英語か、そのどちらかの場合が
とても多い感じがします。
厳しいようですが、これは、これまで何十年も
セミナーを行ってきたからこそ申し上げることが
できるのです。
アクセントの状態を真似ると、発音を直すよりも
もっと通じますよ、という先生方や研究者も
いらっしゃいます。
でも、
音の一つ一つも真似できているつもりで、
中途半端にアクセントだけを「らしく」整えると
よけいにわかりにくい「英語」になることを
おそらくご理解されていないのだと思います。
お習字の「楷書(かいしょ)」がきちんと
理解できていないのに、大河ドラマの「光る君」で
書かれているような「草書」を真似だけすると
必要な点や文字のふくらみ自体も異なって、
ほんとは違う文字みたいになりますよね、
ということと同じ。
そして、「通じるかどうか」に地位や関係性などの
「忖度」も加わってくる、という事実もあります。
本当は、
ある場面を切り抜けたり、切り開いたりする
必要がある、これからの人たちが、もっと
「発音練習」をしておくことが大切です。
これからの日本人の世界における役割として、
選ばれた人たちだけが通じるのではなく、
大事なのは、日本中の様々な状況のもとで、
だれがしゃべっても、通じることだと思います。
プロンテストメソッドは、一般の方々、特に、
英語に苦手意識がある人のために開発しました。
一度、その方法(発音を直すことそのものよりも
どのように発音と向き合うかのメソッド)を
覚えていただくと、他の言語でも応用できます。
発音クリニックでは、
皆さんの口の中のどこをどのようにすれば、
通じる発音ができるのかをお教えします。
・母音は母音の台形(口の中をモデル化した図)を使って、
わかりやすく再現できるように指導します。
・子音も、やはり論理的に、舌、歯、あご、くちびるの
関係をわかりやすく説明し、一人で練習しても
思い出せるよう指導します。
プロンテストメソッドは、
セミナーに参加しているときだけではなく、
お家に帰っても自分で自分の音を聴きながら
分析できる方法なのです。
ぜひ、セミナーにもご参加をおすすめします。
そしてプロンテストのアプリを
毎日の訓練にお使いください!
8月の発音クリニックの日程は下記です。
それでは、セミナーでお目にかかりましょう!