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【2022】英語の発音を「カタカナ」で覚えてはいけない理由とは?

folder_open英語学習で発音練習をする理由
カタカナ英語

英単語を覚える際、“remember”を「リメンバー」のようにカタカナ表記で覚えていませんか?日本人英語学習者の中には、「カタカナ英語の方がわかりやすい」と感じる方は少なくないでしょう。

しかし、カタカナでは英語の音を正しく表すことはできないため、この方法はおすすめできません。そこで今回は、英語の発音をカタカナで覚えるのがNGである理由と、正しい発音の覚え方、練習方法について解説します。

英語発音のカタカナ表記とは?

英語発音のカタカナ表記とは?

そもそも「カタカナ表記」とは、英単語の音を覚えやすいようにカタカナで表記したものです。たとえば、“best”という英単語を覚える際、「/bést/とい発音表記を見て覚えるよりも、英単語の横に「ベスト」とカタカナ表記をメモしておいた方が覚えやすい」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、英語学習において「カタカナ表記」で英単語やフレーズを覚えることは絶対に避けたい学習法の一つです。カタカナ表記がNGな理由について、次章で詳しく解説していきます。

英語の発音をカタカナで覚えるのがNGな理由

英語の発音をカタカナで覚えるのがNGな理由

英語学習者の中には、「カタカナ表記で英単語を覚えたい」「初心者だから、最初はカタカナで英語の発音を覚えても良い?」などと考える方は少なくないでしょう。確かに、英語の発音記号を学ぶことはもちろん、何千とある英単語の発音を覚えることはハードルが高く感じてしまうかもしれません。

しかし、英語レベルに関わらず、英語の発音をカタカナで覚えることはおすすめできません。ここでは、英語の発音をカタカナで覚えるべきでない4つの理由をお伝えします。

英語は日本語より音の数が多いから

英語の発音をカタカナで覚えるのがNGな理由の一つ目は、英語は日本語よりも遙かに多い音の数を有しているからです。音の数(子音と母音のモーラ)は言語ごとに異なっており、英語には約600個もの音がありますが、日本語には約70個の音しかありません。言い換えれば、英語には日本語にはない音がたくさんあるということです。

日本人からすれば、カタカナで英語の音を如実に再現できているように感じるかもしれませんが、実際にはカタカナで英語の音を正しく表現することはできません。

カタカナで覚えると英語に戻せないから

二つ目の理由は、カタカナで英単語を覚えてしまうと英語に戻せなくなってしまうからです。平たくいえば、カタカナで英語の発音を覚えていると、英語の「音」と正しいスペルや意味を正しく紐付けることができないため、リスニング力やスピーキング力が伸びにくくなってしまいます。

たとえば、“best(一番良い)”と“vest(チョッキ)”という二つの英単語を例にとって考えてみましょう。これらの英単語の発音をカタカナで覚えようとすると、どちらも「ベスト」になります。

実際の英語の発音は、それぞれ/bést/、/vést/と発音が大きく異なりますが、カタカナでは「ベスト」としか表現のしようがありません。そのため、“best”と“vest”のどちらも「ベスト」という音をあてはめて記憶してしまい、これらの音を聞いても意味を理解できない、発音しても通じないという状態に陥ってしまいます。

英単語をたくさん知っていても、英語に戻せなければ意味がありません。カタカナで英単語の発音を覚えているという方は今すぐやめて、発音記号を学びましょう。

カタカナ英語は海外で通じないから

上でお伝えしたように、カタカナで覚えた音は正しい英語の発音とは大きくかけ離れてしまうため、発音しても通じません。ネイティブにしっかり通じる英語を話せるようになりたいのであれば、カタカナ英語を脱却する必要があります。

また、国内では英語能力を示す指標としてTOEICなどのスコアが用いられますが、海外では英語試験のスコアだけでなく、発音も重視されます。英語らしい発音が身についているほど、就ける職の幅が広がり時給も上がりやすくなるでしょう。

そのため、「読み書きだけでなく実践的な英語力を身につけて海外で活躍したい!」「ネイティブに通じる英語力を身につけたい」などという方は、カタカナ英語を捨て、正しい英語の発音を身につることが不可欠です。

カタカナで発音を覚えるのは効率が悪いから

ここまででお伝えした理由に加えて、カタカナで発音を覚えることには「効率が悪い」「より多くの労力を必要とする」などのデメリットもあります。

中には、「初心者だから、まずはカタカナで英語の音を覚えよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、カタカナで英語の音を覚えてしまうと、なかなか英語を聞き取れなかったり、スペルがわからなかったり、英語を話しても聞き返されたりするので英語力を伸ばすのに必要以上に苦労することになります。

また、将来的にカタカナ英語を矯正して、正しい発音を覚える必要も出てくるでしょう。一度身についたカタカナ英語を後から直すのは、想像する以上に大変です。

その一方、できるだけ早い段階で英語の発音を学び、正しい発音を身につけておけば、よりラクにかつ効率的に英語学習を進められるようになります。発音という土台をしっかり作っておくことで、リスニング力やスピーキング力を伸ばしやすい環境を整えられるというわけですね。

これから英語の勉強を始める予定の方はもちろん、これまでカタカナで英語の発音を覚えていた方も、ぜひこれを機に正しい方法で英語の発音を学びましょう。

カタカナ発音からの脱却!英語発音の正しい覚え方

カタカナ発音からの脱却!英語発音の正しい覚え方

ここからは、英語の発音を正しく覚える方法を紹介します。「英語の発音を覚えるのは難しい」「どうやったら正しい英語の発音を覚えられるの?」などと疑問に思っている方はぜひ参考にしてください。

英語の「発音記号」を覚える

英語の発音を正しく覚えるには、まず「発音記号」を学習しましょう。発音記号とは、英語の発音を体言的に表した記号のことで、英語を正しく発音するのに欠かせないルールの一つです。

たとえば、以下の表で日本語と英語の母音を見てみます。日本語は「あ」「い」「う」「え」「お」の5つの音で成り立っているのに対して、英語は「あ」に近い母音だけで/æ//ɑ//ə//ʌ/の4つの異なる音に分かれていることがわかります。

プロンテストの画像キャプチャ

※上記の画像はプロンテストにて作成・研究を行い特許を取得しております。転載はお断りいたします。

英語の発音を表すこれらの記号こそが発音記号です。これらの発音記号が表している音とその作り方(舌や唇などの使い方)をそれぞれ学ぶことで、英語を正しく発音できるようになります。たとえば、“hat(帽子)”と“hut(小屋)”は、カタカナで覚えてしまえばどちらも「ハット」ですが、発音記号を知っていればそれぞれ「/hˈæt/」「/hˈʌt/」と正しく発音できます。

英語初心者〜中級者にとって発音記号を一から学ぶのはハードルが高く感じるかもしれません。しかし、発音記号のルールさえ頭に入れてしまえば、その後は英単語を辞書で引いて発音記号を見るだけで正しい発音がわかるようになります。そのため、結果的にカタカナで英語の発音を学ぶよりもラクに英語を習得できます。

「フォニックス」で音とスペルの組み合わせパターンを覚える

発音記号のルールを覚えたら、次に「フォニックス」を学習することをおすすめします。フォニックスとは、英語の「発音」と「スペル」を紐付ける学習方法のことです。もともとは、英語圏の子供に読み書きを教えるための学習法として取り入れられており、英語の基礎学習に該当することから、英語を外国語として学ぶ大人にもおすすめです。

発音記号のルールをインプットしたら、フォニックスの学習に取り組み、発音記号と単語の組み合わせパターンを覚えましょう。フォニックスのルールを学ぶことで、「このスペルのときはこの発音」「この発音ならこのスペル」といったように、正しく発音とスペルを紐付けられるようになります。

わからない単語に出くわしたとき、辞書を引いて発音記号をチェックしなくても正しい発音を予測できるようになるのは大きなメリットでしょう。

フォックスについて詳しく知りたい方はこちらを参照してください。

音声変化を覚える

次に、カタカナ英語から脱却し、より英語らしく発音するためには「音声変化」の知識も重要です。音声変化は、ナチュラルスピードで英語を話したときに起こる音の変化のことです。

たとえば、“get”と“this”はそれぞれ「/gét/」「/ðís/」と発音します。しかし、“Get this!”というフレーズになると、破裂音/t/に子音で始まる単語が続いているので“get”の/t/の音はほとんど発音されなくなります。

こういった音声変化のルールは、発音記号の知識だけでは対応しきれません。英語の文章を滑らかにより英語らしく発音できるように、発音記号とフォニックスに加えて音声変化のルールも覚えておきましょう。

アクセントとイントネーションを覚える

続いて、より英語らしい発音に近づくために、アクセントとイントネーションも覚えておきましょう。

英語のアクセントとは、いわゆる「強弱」のことで、強く発音する位置(音節)を間違えると通じない発音になってしまうので注意が必要です。たとえば、アップデートは日本語だと特にアクセントを置かずに平坦に発音しますが、英語では「/ˈʌpdeɪt/」のように“ア”の音を強く発音します。

また、イントネーションとは、声の上げ下げ(抑揚)のことです。日本語でも、「そう思った⤴」と上げて発音するか、または「そう思った⤵」と文末を下げて発音するかによって意味が変わるように、英語でも平叙文や疑問文、命令文など文の種類によって抑揚を変化させる必要があります。

英語の音声変化やアクセント、イントネーションのルールについて、詳しくはこちらの記事で解説しています。発音のルールについて詳しく知りたい方はぜひ合わせてチェックしてみてください。

英語発音の正しい練習方法と手順

英語発音の正しい練習方法と手順

ここまでで、英語の発音の正しい覚え方を解説しました。次に、ここまででインプットした知識を活用した英語の発音練習方法をステップごとにお伝えしていきます。

手順①:お手本の音声を丁寧にリスニング

まず、ネイティブによるお手本の音声を用意して、リスニングしましょう。音声を聞き流したり、シャドーイングやディクテーションを作業的にこなしたりせず、ただただ音声の「意味」と「音」に集中することを意識してください。

発音記号やフォニックス、音声変化といった知識が備わった状態でリスニング練習に取り組むことで、「音がどのように作られているのか」がわかるので以前は聞き取れなかった音も聞き取りやすくなっているはずです。

手順②:自分の発音を録音

続いて、お手本の音声を参考に文章を声に出して読んでみましょう。ネイティブの発音を真似するように、繰り返し音読に取り組みます。

この際、スマホの録音機能などを使って自分の発音を録音しておきましょう。後ほど、発音練習の成果が現れているかチェックするのに使います。

手順③:アプリを使って発音練習に取り組む

次に、実際に発音練習に取り組んでいきます。ただし、自分一人では何をどのように練習すれば良いか、そして練習したところでどこをどう直せば良いのかがわかりません。そのため、英語の発音練習に特化したアプリを活用することをおすすめします。

当社プロンテストが提供しているプロンテストシリーズのアプリでは、簡単な会話フレーズを使って発音練習に取り組むことができます。すべての発音記号を対象としたレッスンが収録されているので、発音記号の発音を漏れなく練習することが可能です。

また、発音判定機能では、発音の正確さはもちろん具体的な直し方までしっかりとアドバイスしてもらえるので、一人でも無理なくネイティブに通じる発音の習得を目指せます。

手順④:リンキングを練習

ここまできたら、リンキング(単語と単語のつなぎ目)の発音を練習します。上でもお伝えしたように、英語ではナチュラルスピードで話すと、音がつながって発音されたり(リンキング)、特定の音が弱く発音されたり(リダクション)といった音声変化が起こります。

当社プロンテストアプリでは、会話練習を通してリエゾン法を用いたリンキングの練習にも取り組むことができます。たとえば、“I have a terrible problem.”という英文を読み上げるだけで、正しくリンキングできているかどうかを指導してもらえます。

手順⑤:自分の発音を録音して“脱カタカナ度”をチェック

発音練習が終わったら、もう一度自分の発音を録音して、練習前と比べてどのくらいカタカナ英語から脱却できたかどうかをチェックしてみましょう。練習前と比べて、より滑らかで英語らしい発音になっていれば合格です。

ここまでで紹介した発音練習のステップに繰り返し取り組み、自分の発音能力を鍛えていきましょう。

発音クリニックで対面で直接指導してもらう

プロンテストが出している学習アプリやその中の音声指導技術は、音声学をもとにしています。そのため、判定内容や指導内容にも学問的裏付けがあります。英会話スクールでは、発音記号を読めない・または読み方を知らない教員が指導している場合がほとんどです。

一方でプロンテストでは、大学の英米文学科などで指導される英語音声学に基づいて、発音記号一つ一つの読み方、調音器官(舌や歯など)の使い方を正確に指導する知見を持っています。

また、音声学はそのままだと初学者には難しいので、プロンテストは専門的な音声学の内容をわかりやすく噛み砕いて、すぐに身に着けられるような指導も行っております。

定期的に発音セミナーを開催していますので、発音に課題感を持つ方はぜひご参加ください。

正しい発音を身につけるのにおすすめのアプリ

ここまででおわかりいただけたように、正しい英語の発音を身につけるには、さまざまなルールを覚えた上で、発音練習に繰り返し取り組む必要があります。そのため、「独学だと難しそう」「一人ですべてのルールを学習して練習するのはハードルが高い」などと感じてしまう方は少なくないと思います。

そこでおすすめなのが、独学でも効果的に正しい発音を習得できるスピーキング練習アプリを活用する方法です。ここでは、おすすめのアプリを2つ紹介します。

プロンテストシリーズ 発音特訓パック

発音特訓パック

プロンテストシリーズ 発音特訓パック』は、会話練習を通して「通じる発音」を身につけられる当社プロンテストのスピーキング練習アプリです。

アプリに向かって英語を話すだけで、発音判定機能が発音を評価・分析し、「口をもう少し大きく開いてください。」とか「上の歯を下唇にあてて、その隙間から息を出してください。」などと具体的に発音の直し方を教えてくれます。

そのため、本アプリを活用すれば、独学で発音を勉強しても気づかぬうちにカタカナ発音が身についてしまったり、「カタカナ発音の直し方がわからない……」と途方に暮れたりする心配もありません。アプリは無料でお試しすることもできますので、少しでも気になった方はぜひ当社の公式ホームページより詳細をご確認ください。

料金プラン

  • 1ヶ1ヶ月プラン:月額2,200円(税込)
  • 6ヶ月プラン:月額1,320円(税込)
  • 12ヶ月プラン:月額880円(税込)

公式サイト

App Store

プロンテストシリーズ プロンテスト・コール

プロンテスト・コール

プロンテストシリーズ プロンテスト・コール』は発音練習をしながら「正確で知的な英語を話すための文法力」を鍛えられるスピーキング練習アプリです。前置詞や人称代名詞などを徹底的に練習することで、過去にあったことや未来のこと、関係性などを正確にかつ自然に表現できるようになります。

また、本アプリはすべての発音記号をカバーしているため、レッスンを通して発音記号を一から学ぶことはもちろん、自分が苦手な発音記号の発音練習だけピンポイントで取り組むこともできます。

「基本的な英語力はあると自負しているが、今一つ信頼や共感を得られる英語が話せない…」とお悩みの学生やビジネスマンの方には、『プロンテストシリーズ プロンテスト・コール』をおすすめします。

料金プラン

  • 1ヶ月プラン:月額2,750円(税込)
  • 6ヶ月プラン:月額1,650円(税込)
  • 12ヶ月プラン:月額1,100円(税込)

公式サイト

まとめ

今回は、英語の発音をカタカナで覚えるのがNGな理由と、正しい発音の勉強方法についてお伝えしました。

英語は日本語よりも音の数が多く、カタカナでは表現しきれないこと、そしてカタカナ英語はネイティブに通じないことなどから、英語のカタカナで覚えるのは今すぐやめるべきです。「今までカタカナに頼って英語の発音を覚えていた……」という方は、ぜひこれを機にカタカナ英語を脱却して、正しい発音の習得を目指しましょう。

当社プロンテストでは、「通じる発音」を身につけるための英語スピーキング練習アプリを提供しています。「カタカナ英語から脱却したい」「ネイティブのようにきれいな発音を手に入れたい!」という方は、ぜひ当社プロンテストのアプリをチェックしてみてください。

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