発音のポイントを学べる!オンラインセミナー

英語の発音【母音編】正しい発音の仕方とおすすめの学習方法

folder_open英語学習で発音練習をする理由
英語の母音の発音

英語の発音を学習するにあたっては、母音の発音の習得に苦戦している方が少なくないものです。というのも、英語には日本語より多い母音があり、日本人にとって発音しにくい音も数多く存在しているからです。

しかし、母音は英語を正しく聞き取ったり発音したりするために避けて通ることができない重要な要素の一つです。そこで今回は、英語の母音の発音の仕方やおすすめの学習方法、学習する際のポイントをお伝えします。

母音とは?

そもそも母音とは、簡単に言うと「あいうえお」の仲間のことです。もう少し専門的に言えば、調音器官を使わないことから縦笛を吹いているときのように「長く続く音」のことです。例えば、冠詞の“the”は、/ð/という子音と/ə/という母音から成り立っています。

  母音 子音
意味 「あいうえお」の仲間の音 それ以外の音
/æ/、/i/、/ʊ/ /s/、/b/、/r/
音の作り方 空気を振動させて、口の形や場所などを変えて作る 調音器官を用いて、不規則な周波数振動を起こしたり止めたりして作る

母音と子音は、厳密にいうと音の作り方も異なります。それぞれの母音を正しく発音するためには、口の開け方や舌の位置などのロジックを理解する必要があります。各母音の発音の仕方については、以下で詳しくお伝えしていきます。

英語の母音を学ぶべき理由

英語の母音を学ぶべき理由

続いて、英語の母音を学ぶべき理由についてお伝えします。「なぜ母音を学ぶことが重要なの?」と疑問に思っている方はぜひ参考にしてみてください。

英語は日本語より多く母音を有するから

母音を学ぶべき理由の一つ目は、英語の母音の数が日本語よりも多いからです。

日本語に存在する母音は、「あ」「い」「う」「え」「お」と全部で5つであるのに対して、英語には12個以上の母音が存在します。例えば、日本語で「あ」という1種類の母音として認識する音幅の中に、英語には/æ/、/ɑ/、/a/、/ʌ/という4つの音がそれぞれ異なる母音として存在します。

このように、日本語は英語と比較して母音の数が圧倒的に少なく、日本人がもともと知っている音だけでは、英語の母音を正しく認識したり発音したりすることはできません。英語を聞いたり話したりするためには、まず英語特有の母音を学び、認識できる音を増やすことが必要なのです。

今後の英語学習がよりラクになるから

2つ目の理由は、英語の母音を学んでおけば、今後の英語学習をよりラクかつ効率的に進められるようになるからです。

というのも、母音や子音、音声変化などの「発音練習」は、英語学習の基礎トレーニングに該当します。そのため、発音練習というベースができていると、リスニングやリーディング、ライティング、スピーキングなどの学習効果がグンと高まるのです。

同じ学習に取り組んでも、母音をはじめとする発音の基礎が身についているのといないのとでは、英語力の伸びに大きな差が出るということです。英語の聞き取り能力と発音能力を高めることはもちろん、英語学習をより効果的に進めるためにも、英語の母音を学ぶことは非常に重要です。

英語の母音:発音記号と発音の仕方

英語の母音:発音記号と発音の仕方

ここまで、母音の意味や母音を学ぶことの必要性を理解していただけたと思います。次に、英語の母音12個の発音の仕方について解説していきます。

「イ」に近い母音

日本語の「イ」に近い母音は、大きく分けて2種類存在します。ここでは、/i/と/I/の2つの母音を紹介していますが、辞書によっては「/i/→/i:/」「/I/→/i/」と記載されることもあるので覚えておいてください。

/i:/

/i/は、発音がハッキリしており、日本人にとって比較的発音が容易な母音です。/i:/に伸ばし棒がつくと、日本語の「イ」とかなり近い音になります。ちなみに、辞書によっては、/i/という発音記号が使われることもあります。

(例)

  • eat /íːt/
  • feel /fil/

/I/

/I/は、「イ」と「エ」の中間地点にある母音です。日本語の「エ」を発音する時の口の形で、「イ」と発音します。/I/と/i/の違いは、音の長さだと思っている人もいますが、実際には音質そのものに違いがあります。

(例)

  • listen /ˈlɪs·ən/
  • interesting /ˈɪn·trəstɪŋ/

「エ」に近い母音

続いて、「エ」に近い英語の母音を紹介します。「エ」に近い母音には、二重母音で使われる/e/と、/æ/に近い/ɛ/の2種類が存在します。

/e/

/e/は、日本語の「エ」にかなり近い母音です。ただし、日本語の「エ」を発音する時と比較して、舌の位置はやや低めに、そして口はやや開き気味にするのがポイントです。二重母音で使われる/I/に近い音とイメージすると分かりやすいです。

また、/e/の他に、口をもう少し開いて発音する/ɛ/という音もがあり、/æ/の音によく似ています。発音測定アプリでは、これら2つの音を判定上区別しないこともありますが、厳密には2つの異なる音として存在しています。

(例)

  • bed /bed/
  • eggplant /ˈeɡˌplænt/

「ア」に近い母音

次に、日本語の「ア」に近い4つの母音を紹介しましょう。

/æ/

/æ/は、発音記号にあるように「ア」と「エ」の中間のような音です。口を縦に指1本入るくらいの大きさに開け、「エ」の音を発音します。

(例)

  • apple /ˈæpl/
  • bad /bˈæd/

/a/

/a/は、“ai”や“au”などの二重母音の最初の母音です。主にイギリス英語でよく使われる音です。

(例)

  • night /naɪt/(イギリス英語)
  • rice /raɪs/(イギリス英語)

/ɑ/

/ɑ/は、口を大きく開けて発音する母音です。日本語の「ア」よりもさらに大きく口を開け、舌の位置を下げて発音します。

(例)

  • pot /pɑt/
  • hot /hɑt/

/ʌ/

/ʌ/は、4つの母音の中で最も日本語の「ア」に近い音です。ただし、日本語の「ア」を発音するときよりもやや口を狭く開いて発音します。時折「ア」と「オ」の中間の音のように聞こえます。

(例)

  • country /ˈkʌn·tri/
  • cut /kʌt/

「オ」に近い母音

次に、「オ」の音に近い母音を紹介します。

/o/

/o/は、日本語の「オ」にかなり近い母音です。口をややとがらせて発音します。比較的容易に発音をマスターできる母音の一つです。

(例)

  • hello /heˈloʊ/
  • over /ˈoʊvər/

/ɔ/

/ɔ/は、口をあくびするとき程度の大きさに開き、音をこもらせないようにしっかりと発音します。日本語の「オ」よりもクリアに聞こえます。

(例)

  • small /smɔl/
  • call /kɔːl/

「ウ」に近い母音

続いて、「ウ」に近い母音を紹介します。

/u:/

/u/は、比較的簡単に発音できる母音の一つです。口をやや丸めた状態からはじめ、発音しながら口をすぼめていきます。

(例)

  • blue /bluː/
  • suit /suːt/

/ʊ/

/ʊ/は、日本語の「ウ」と「オ」の中間地点の音です。日本語で「ウ」と発音するときよりも、やや口をとがらせて発音します。/ʊ/の代わりに、/u/の発音記号が使われるパターンもあります。

(例)

  • foot /fʊt/
  • good /ɡʊd/

その他の母音

英語には、「イ」「エ」「ア」「オ」「ウ」のどこにも属さない曖昧な母音が一つ存在します。

/ə/

/ə/は、前述の通り曖昧な母音で、英語では“schwa sound(シュワサウンド)”と呼ばれます。アルファベットの“e”をひっくり返したような記号をしており、「ア」や「イ」、「ウ」どれとも取れない曖昧な音をしています。

また、発音のスピードやスペル、前後の音などによって音色が変化することも特徴の一つです。唇や舌に力を入れず、脱力した状態で発音します。

(例)

  • breakfast /ˈbrek·fəst/
  • consist /kənˈsɪst/

母音の発音の学習方法

母音の発音の学習方法

ここまで、英語の母音の発音記号と発音の方法について解説しました。そこで次に、これらの母音を実際に正しく発音できるようになるためのおすすめの学習方法についてお伝えしていきます。

発音記号とロジックを学ぶ

母音を学習するにあたっては、まずそれぞれの発音記号とロジックを学ぶことが重要です。なぜなら、各母音を正確に認識・発音するためには、その音がどのように作られているのかを理解する必要があるからです。

発音記号は、それぞれ特定の音を発するための口の開け方や舌の位置が決まっています。このロジックを学び、常に意識しながら発音練習に取り組むことで、音の違いを聞き分けたり実際に音を正しく発音したりできるようになります。

発音練習に取り組む

続いては、発音練習です。上で学んだ発音のロジックを意識しながら、特定の母音を含む単語を使って発音の練習を行います。この際、「自分が母音を正しく発音できているかどうかわからない」と不安な場合は、発音測定機能が備わったアプリを活用することをおすすめします。

当社のスピーキング練習アプリ「プロンテストシリーズ 発音特訓パック」なら、発音測定機能で自分の発音を測定・分析することができます。「自分一人では発音練習ができるか不安……」「どこをどう直せば良いのかアドバイスが欲しい」という方におすすめです。本アプリの詳細については、当記事の最後で紹介します。

フォニックスで音とスペルを紐付ける

それぞれの母音の発音を学んだら、次にフォニックスで音とスペル(単語)の紐付けを行います。具体的には、上で学習した母音が実際にどのような英単語で使われているのか、そのパターンを学びます。

これにより、スペルと母音の発音の規則性を理解し、スペルを見るだけで正しく発音できるスキルが身につきます。また、発音から正しいスペルを予測することもできるようになります。

母音を学習する際のポイント

母音を学習する際のポイント

続いて、英語の母音を学習する際のポイントを紹介します。

カタカナの音で覚えない

英語の母音を学習するにあたっては、カタカナの音に頼らず、最初から正しい音で覚えるように心がけましょう。というのも、この記事で紹介した12個の母音をカタカナで表記したり暗記したりすることは不可能だからです。

例えば、“food”と“hood”の母音をそれぞれカタカナで覚えてしまうと、どちらも「フード」になってしまい、正しい英語に戻せなくなってしまいます。発音記号の知識を身につけ、ラクかつ効率的に母音の発音を習得しましょう。

発音が身についていない状態でシャドーイングするのは危険!

基礎に該当する「発音」が身についていない状態で、シャドーイングに取り組むのは危険です。

シャドーイングとは、お手本とするネイティブスピーカーの音声をほぼかぶせるように真似をする練習のことです。シャドーイングをすると、英語を正しく発音できている気分になれるため、発音練習として取り組むのが好きという方は少なくないでしょう。しかし、実際のところは、発音が身についていない状態で取り組むと、スピードばかりに気を取られてしまい、発音が疎かになってしまいます。

その結果、自分しか理解できない口ごもったような発音が身についてしまい、さらには後から発音を矯正することが難しくなってしまいます。

そのため、発音練習の一環としてシャドーイングをするのであれば、必ず母音や子音の発音やアクセント、強弱など発音の基礎がしっかり身についた状態で取り組んでください。

シャドーイングは、発音練習の最後の仕上げのようなものです。母音の発音をしっかりマスターしてから、取り組むようにしましょう。

英語発音アプリを活用する

母音を学習する際の3つ目のポイントは、英語発音アプリを活用することです。アプリを活用すれば、独学でも効率良く母音の発音を学び、練習することができます。

ただし、アプリを使って発音練習をするのであれば、「音声認識を使ったアプリ」は避けるようにしましょう。音声認識とは、音を文字化するために作られた技術のことで、iPhoneのSiriが一例として挙げられます。

英語を正しく発音できているかどうかをチェックするために、音声認識を活用する人は少なくありませんが、実はあまりおすすめできません。というのも、最近の音声認識は、AIの発達により賢くなりすぎており、間違った発音ですらしっかりと認識してしまうからです。つまり、音声認識では、英語の母音を正しく発音できているか否かをチェックすることはできません。

そこでおすすめなのが、「プロンテストエンジン」を搭載した発音練習アプリです。プロンテストエンジンでは、「音の作られ方」や「音が作られた場所」など、“長音的属性”レベルで発音を分析・判定することができます。

そのため、正しく発音できているかどうかをチェックすることはもちろん、どこをどう直せば良いのかフィードバックを提示することもできます。以下では、プロンテストエンジンを搭載した英語学習アプリを紹介します。

プロンテストシリーズ 発音特訓パック

プロンテスト 発音特訓パック

プロンテストシリーズ 発音特訓パック」は、当社プロンテストが提供しているスピーキング練習アプリです。日常会話フレーズを使って行う会話練習を通して、正しい発音の習得を目指します。

前述のとおり、本アプリには「プロンテストエンジン」を使った発音測定機能が備わっており、英語の発音を的確に測定・分析し、発音指導と紐付けたフィードバックが提示されます。「どこをどう直せば正しく発音できるのかわからない」という発音練習の難点がなく、初めて発音練習をする方でも無理なく正しい発音を身につけることができます。

プロンテストシリーズ 発音特訓パック」は無料でお試しすることも可能です。少しでも気になった方は、以下の公式サイトより詳細をご確認ください。

料金プラン

  • 1ヶ月プラン:月額2,200円(税込)
  • 6ヶ月プラン:月額1,320円(税込)
  • 12ヶ月プラン:月額880円(税込)

公式サイト

App Store

急ぎの人は発音クリニックで直接指導してもらう

プロンテストが出している学習アプリやその中の音声指導技術は、音声学をもとにしています。そのため、判定内容や指導内容にも学問的裏付けがあります。英会話スクールでは、発音記号を読めない・または読み方を知らない教員が指導している場合がほとんどです。

一方でプロンテストでは、大学の英米文学科などで指導される英語音声学に基づいて、発音記号一つ一つの読み方、調音器官(舌や歯など)の使い方を正確に指導する知見を持っています。

また、音声学はそのままだと初学者には難しいので、プロンテストは専門的な音声学の内容をわかりやすく噛み砕いて、すぐに身に着けられるような指導も行っております。

定期的に発音セミナーを開催していますので、発音に課題感を持つ方はぜひご参加ください。

まとめ

今回は、英語の発音に欠かせない「母音」の発音の仕方やおすすめの学習方法について紹介しました。

日本語に存在しない母音をマスターするのは容易ではありませんが、習得すれば、リスニング力・スピーキング力を急激に伸ばせるようになります。これまであまり発音の練習をしてこなかったという方も、ぜひこれを機会に発音学習を始めてみてはいかがでしょうか?

当社プロンテストでは、日本人が「通じる発音」を身につけるための英語学習アプリとサポートを提供しています。「発音練習を通して、英語の母音の発音をマスターしたい」「英語の発音を楽しくかつ効果的に学習したい」などとお考えの方は、ぜひお気軽に当社プロンテストに問い合わせください。

関連記事

ブログ・更新情報

メニュー