せっかく英語を勉強するなら、ネイティブの発音で英語を話せるようになりたいですよね。とはいえ、実際に英語の発音を勉強しようとすると、「何から勉強すれば良いの?」「そもそも発音ってどやったら良くなるの?」などと、わからないことだらけかもしれません。
そこで今回は、ネイティブの英語発音に近づくための5つのルールと、具体的な発音練習方法をわかりやすく解説します。
英語の発音がネイティブ並みに良い人の特徴
英語の発音がネイティブ並みに良い日本人をみると、「かっこいいな」と憧れると同時に、「どうやって勉強したの?」と気になりますよね。英語の発音が良い人には、共通して次の4つの特徴があります。
- 発音の重要性を理解している
- 発音練習の基礎がしっかりできている
- 音声変化のルールを理解している
- アクセントやイントネーションを体得している
それぞれの特徴について、詳しく解説していきましょう。
発音の重要性を理解している
まず、英語の発音がネイティブ並みに良い人というのは、「発音の重要性」を深く理解しています。
英語の発音は、ネイティブが話す英語をただ聞いたり真似したりするだけで習得できるものではありません。つまり、「発音が良い人」というのは、発音を重要だと認識した上で、しっかり時間をかけて勉強した人だといえます。
発音練習の基礎がしっかりできている
発音が良い人は、発音練習の基礎がしっかりできています。これは、スポーツや音楽の世界でも、上手な選手や演奏者ほど基礎がしっかりできているのと同じことです。
英語学習において、発音練習は「土台」のような役割を持っており、発音練習の基礎がしっかりできていなければ、どんなに英語を勉強してもネイティブの英語発音に近づくことはできません。
音声変化のルールを理解している
英語の発音がネイティブ並みに良い人は、音声変化のルールを熟知しています。
英語は、2つ以上の単語が組み合わさってフレーズや文になると、音がつながったり新しい音を作ったりと「音」が変化します(※詳しくは次章で解説しています)。
たとえば、音声変化のルールを知らない人は、「Tell」「us」と単語と単語をぶつ切りにして発音してしまいますが、発音が良い人は音のつながりを意識して「Tell us[[téləs]]」と発音します。
音声変化のルールを知っていると、単語と単語のつながりがスムーズになるため、英語を話すときの“カタコト”感がなくなります。
アクセントやイントネーションを体得している
ネイティブの英語をよく聞くと、特定の音節が強く/弱く発音されていたり、声の上げ下げの調子が変わったりしていることがわかります。英語の発音が良い人は、英語特有の自然なアクセントやイントネーションの付け方を体得しています。
ネイティブが日常会話でどのように強弱や抑揚を付けているのかを体得しているため、まるでネイティブのような自然な英語に聞こえます。
ネイティブの英語発音に近づくための5つのルール
英語の発音には、大きく分けて5つのルールがあります。ネイティブの英語発音に近づきたいなら、これらのルールをしっかり理解しておく必要があります。
- 英語の発音記号
- フォニックス
- 音声変化
- イントネーション
- アクセント
英語の発音記号
1つ目は、英語の「発音記号」です。発音記号とは、英語の発音を忠実に表した記号のことです。辞書で英単語を調べると目に入る、[]や//で示されている発音記号は、その単語の発音を表しています。
例:
- courage [kˈɚːrɪdʒ]
- principle[prínsəpl]
英語には日本語にはない音がたくさんある上、文字(アルファベット)と実際の発音が違うため、発音記号と各音の作り方を学ぶことが非常に大切です。
すべての発音記号の音を正しく発音できるようになれば、単語単位での発音はかなり向上します(※文単位の発音を向上するには、音声変化やイントネーションの知識も必要です)。
まずは、一つひとつの単語を正しく発音できるように、発音記号を学ぶところから始めましょう。
フォニックス
フォニックスとは、英語の「音」と「文字」を紐付けるルールのことです。上で学んだ発音記号の知識をもとに、[æ]=「bad」「pat」「hat」 のように「音」と「単語」の組み合わせを学びましょう。
発音記号を覚えた後でフォニックスのルールを学ぶと、「知らない単語でも正しく発音できる」「発音から正しいスペルを推測できる」などのメリットを得られます。
また、フォニックスを学べば、英語の正しい発音を文字と紐付けながら覚えられるので、「英語の発音をカタカナで覚える」という悪いクセの定着も防げます。
音声変化
先ほど、「英語はフレーズや文になると音が変化する」とお伝えしました。そこで必要になるのが「音声変化」の知識です。
音声変化とは、単語同士が合わさってフレーズや文になった時に起こる音の変化のことです。ネイティブが自然なスピードで英語を話すと起こる変化で、大きく分けて「リンキング」「リダクション」「アシミレーション」の3つがあります。
- リンキング:2つの音がつながって、1つの音として発音される
- リダクション:特定の音が弱く発音されたり、脱落したりする
- アシミレーション:2つの音が重なり、新たな音になる
単語と単語のつながりを意識して英語の“カタコト”感をなくせるように、音声変化のルールを学びましょう。
イントネーション
イントネーションとは、声の上がり下がりの変化のことです。簡単にいえば「抑揚」のことで、抑揚の付け方によって文章の意味やニュアンスが変化します。
たとえば、「Excuse me」というフレーズは、通常「すみません」「失礼します」といった意味で使われますよね。しかし、実はイントネーションの付け方によって意味や感情の伝わり方を変えることが可能です。
- Excuse me.⤵ :「すみません。/失礼します。」
- Excuse me?⤴:「(すみません)何と言いましたか?」
- Excuse me?⤴(少し怒った口調で):「今、何と言いました?」
ネイティブの英語発音に近づくためには、英語のイントネーションの基本ルールを覚えておくことが重要です。
アクセント
アクセントとは、英単語の特定の音節を強く発音することです。
辞書に載っている発音記号をよく見ると、「′」というアクセント記号がついています。英語ではこのアクセント記号が付いている音節を強く発音します。
例:
- pasta[pάːstə]:第1音節にアクセント
- elementary[èləménṭəri]第3音節にアクセント
英語のアクセントの位置は、例外もありますが、基本的には「音節の数」や「プレフィックス(接頭語)」「サフィックス(接尾語)」「子音の連続」などによって決まります。
たとえば、音節が3つまでの単語は「第1音節」に、音節が4つ以上の単語は「第3音節」にアクセントが置かれることが多いです。
ネイティブの英語発音に近づくための練習方法
次に、ネイティブの英語発音に近づくための発音練習方法を紹介します。
- ネイティブの英語をリスニングする
- ネイティブの英語を真似するように音読する
- 自分とネイティブの英語発音を聞き比べる
- アプリで発音練習に取り組む
それぞれの練習方法について詳しくお伝えしていくので、「どうやって発音を練習すれば良いかわからない……」という方は、ぜひ参考にしてください。
また、プロンテストは定期的に発音セミナーを開催しています。発音に課題感を持つ方はぜひご参加ください。
ネイティブの英語をリスニングする
ネイティブの英語発音に近づくためには、まずネイティブの英語を丁寧にリスニングしましょう。ただ何となく音声を聞くのではなく、ネイティブが実際にどのように「音」を出しているかに集中するのがポイントです。
ネイティブの音声を実際に聞くことで、ここまでで学んだ発音のルールや音の作り方をより深く理解できます。
「これまで聞き取れなかった[l]と[r]の音の違いがわかった」「子音と母音でリンキングが起こったのがわかった」など、リスニング力が伸びていることが実感できたなら、発音のルールをしっかり体得できている証拠です。
ネイティブの英語を真似するように音読する
次は、実際にネイティブの発音を真似するように英語の文章を音読します。ネイティブの英語発音に近づきたいなら、まずは特定の音声を完全に真似できるようになるまで、何度も繰り返し音読練習をしましょう。
モゴモゴとした喋り方にならないよう、ここまでで学んだ発音のルールを思い出しながら大きな声でハッキリと話すことを意識してください。
自分とネイティブの英語発音を聞き比べる
ある程度スラスラと音読できるようになったら、「ネイティブのお手本音声」と「録音した自分の音声」を聞き比べてみましょう。自分ではネイティブの英語発音を完全に真似できているつもりでも、客観的に聞き比べてみると何かしら改善点が見えてくるはずです。
具体的には、次の5つの項目を用いて発音の「英語らしさ」をチェックしましょう。
- 音読するのにかかった時間
- 脱カタカナ度
- 子音の強さ
- メリハリ
- なめらかさ
「どうしても苦手な音がある」「単語と単語のつながり方が不自然」など、自分の課題がわかったら、それを克服するために特定の発音記号の音の出し方や発音ルールを再確認しましょう。
アプリで発音練習に取り組む
「もっと手軽に発音練習をする方法はないの?」という方には、英語アプリの活用がおすすめです。たとえば、当社のスピーキングアプリ「プロンテストシリーズ 発音特訓パック」「プロンテストシリーズ プロンテスト・コール」を使えば、発音記号の学習から発音の判定、ネイティブの音声との聞き比べ、発音矯正までアプリ一つで完結できます。
また、アプリに搭載された「発音判定機能」が、自分の発音の間違っているところや、具体的な直し方をわかりやすく指導してくれるので、「何がわからないのかすらわからない……」と挫折する心配もありません。アプリの詳細は、次章で詳しく紹介していきます。
ネイティブの英語発音を学べるおすすめ教材・アプリ
次に、ネイティブの英語発音を学べるおすすめの教材とアプリを紹介します。
Dr. Seussの英語絵本
アメリカの絵本作家、Dr.Seussの英語絵本は、発音練習におすすめです。
たとえば、『Fox in Socks』という絵本では、「focks」と「socks」、「Knox」と「box」などスペルは違っても、同じ音を持つ英単語を使って英語の発音を練習できます。ちなみに英語では、同じまたは似ている音を持つ英単語のことを「rhyming words」と言います。
英語圏に住むネイティブの子ども達も、Dr.Seussの絵本を使って発音練習に取り組んでいます。堅苦しくなく、楽しく英語の発音を学んでみたいという方は、ぜひ手に取ってみてくださいね。
プロンテストシリーズ 発音特訓パック
「プロンテストシリーズ 発音特訓パック」は、ネイティブの発音を習得できるスピーキング練習アプリです。シンプルなフレーズを用いた会話練習に取り組むだけで、発音判定機能が「どこが間違っているのか」「どこをどう直せば、ネイティブの発音に近づけるのか」を提示してくれるので、独学でも確実にネイティブの発音を自分のものにできます。
多くの日本人にとって難しい[r]や[l]の発音も、発音判定機能の指導を受けながら何度も練習を繰り返すうちに、高得点を得られるようになります。「アプリを使ってみたい!」という方は、公式サイトよりぜひ無料で試してみてください。
料金プラン
- 1ヶ月プラン:月額2,200円(税込)
- 6ヶ月プラン:月額1,320円(税込)
- 12ヶ月プラン:月額880円(税込)
公式サイト
プロンテストシリーズ プロンテスト・コール
「プロンテストシリーズ プロンテスト・コール」は、相手と信頼関係を構築するのに必要な英語力を、発音から身につけられるスピーキング練習アプリです。
このアプリ一つで、すべての発音記号の発音と音の出し方、および過去や未来を正確に表現できる文法を学べます。プライベートからビジネスまで、ネイティブと英語を話す機会が多い中級者〜上級者におすすめです。
アプリと無料お試し版の詳細は、下の公式サイトをチェックしてください。
料金プラン
- 1ヶ月プラン:月額2,750円(税込)
- 6ヶ月プラン:月額1,650円(税込)
- 12ヶ月プラン:月額1,100円(税込)
公式サイト
ネイティブの英語発音を効率良く習得するコツ
最後に、英語の発音を効率良く習得するコツを2つ紹介します。
英語4技能より先に「発音」を学ぶ
発音は、英語学習の「基礎」に該当するため、英語4技能を学ぶ前の段階の「基礎トレーニング」として学ぶことが大切です。基礎として学んでおくと、英語特有の音を正しく聞き取り発音できるため、効率良く学習を進められます。
一方、「発音は後から学べばいいや」とか「最後の仕上げとして発音を学ぼう」などと後回しにしていると、カタカナ発音や悪いクセがついてしまい、手遅れになってしまうこともあります。これまで発音を勉強してこなかった方は、ぜひこれを機に発音を学びましょう。
発音ルールは頭で暗記せず体で覚える
この記事では、5つの発音ルールを紹介しました。発音記号や音声変化、イントネーションなど、覚えることが多くハードルが高いように感じてしまうかもしれません。
しかし、発音ルールに関する筆記試験を受けるわけではないので、すべての発音ルールを無理に頭で暗記する必要はありません。頭で覚えるよりも、ネイティブの英語を何度も聞いたり真似するように音読したりして、体で覚えることを意識しましょう。
まとめ
ネイティブの英語発音に近づくための「発音ルール」と「発音練習方法」を紹介しました。
英語の発音を良くしたいなら発音ルールを体系的に学び、ネイティブの発音を完全に真似できるまで繰り返し発音練習に取り組むことが近道です。「これまで発音を勉強してこなかった……」という方は、まずはぜひこの記事で紹介した発音ルールを学ぶところから始めましょう。
当社プロンテストは、ネイティブに通じる正しい発音を身につけるためのスピーキング練習アプリを提供しています。「独学でネイティブの英語発音に近づきたい」「英語アプリを使って発音練習したい」という方は、ぜひ当社の『プロンテストシリーズ』をお試しください。